TDFF

東京ドキュメンタリー映画祭2025 長編部門コンペティション 正式出品

7月4日(土)シアター・イメージフォーラムにて公開

2026年7月公開予定2025年/日本/104分

詩人iidabiiある宗教2世の記録

この狂った世界にシャウトする
言葉の力、魂の叫びを全身で解き放つ、朗読詩人iidabii
彼は特定の信仰のもとで育った、いわゆる「宗教2世」だった――
「運命」は変えられる
これは、信仰と家族、言葉そして自由をめぐる3年間の物語

幼少期から抱えてきた吃音、宗教2世としての複雑な生い立ち——。本作は朗読詩人iidabii(イーダビー)が自らの過去と傷、葛藤をさらけ出した魂の記録である。

親の信じる宗教の中で育ち、疑問を抱くことさえ許されなかった幼少期。そんな彼が出会ったのが「詩」だった。詩は彼にとって、沈黙のなかで感情を叫ぶ武器となり、自分自身を再定義する手段となる。そして、その詩が、社会の片隅で生きる人々と深く共鳴する姿を描き出す。

信仰とは?家族とは?言葉とは?

詩人iidabiiの生き様を描く軌跡は、個人の物語を超え、彼自身の過去と現在に対峙するクライマックスへ向かう——。

詩人iidabii

iidabii

朗読詩人。
自身の生い立ちや環境、生き様、明確な主義主張、祈りを言葉という名の絵の具にして、詩というキャンバスに描く。 15歳から路上で弾き語りを始め、しだいに音よりも言葉や思想を主軸とした表現へと移行。18歳からSSWS(新宿スポークンワーズスラム)にて詩朗読によるパフォーマンスを開始する。 29歳でポエトリーリーディングワールドカップ日本代表として出場。これまでにアルバム3作品、ミュージックビデオ6作品を発表。言葉によって自身の人生と向き合い続ける表現者として活動を続けている。
映画『詩人iidabii ある宗教2世の記録』では、約3年間にわたり、その創作の過程と人生の歩みが記録された。

スチル(仮)
スチル(仮)

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2026年4月

NEWS

東京ドキュメンタリー映画祭2025長編部門コンペティション正式出品

公開に先立ち、2026年5月28日(木)メディア向け試写会を行います。
参加ご希望の方はお気軽にお問い合わせください。iidabii_film@mettle.co.jp

上映スケジュール

上映スケジュール調整中
確定次第随時掲載します

Trailer

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※ トレーラー準備中です。

コメント

◆「吃音」というハンデのため詩にして叫ぶことでしか自分の感情や思いを発現できない不器用な主人公iidabii(イーダビー)。幼少期からの虐待の後遺症に苦しみながら、もがき続ける言葉は聴く人すべての心を打つ。
親子の間の断絶を生んでいるものの正体は何なのか。挫折を味わいながらも歩みを止めない詩人の姿を丹念にカメラが追う。挫折や絶望には子ども時代から慣れている。カメラの前でもLIVEでもストレートに感情を発露するなかで、自身も子を持つ親となったiidabiiに変化が。生きている実感を得て、「生きつづける」ことへの答えを獲得していく。

— 鈴木エイト(ジャーナリスト/作家)

◆私に必要なのは、解読しなきゃわからない神の言葉じゃなくて、ストレートな詩人の言葉だ。

— 菊池真理子(漫画家)

◆30年にわたり、ひきこもり関係の取材を続けてきた。いつも現場で実感するのは、法制度の狭間に取りこぼされて孤立し、声を上げられずにいる姿の見えない本人やその家族の苦悩だ。そんな彼らの中には、宗教2世の人たちもいる。共通しているのは、学校や職場、家族、信仰などの閉鎖的な集団コミュニティの中で、「自分の意思や言葉」を奪われ、沈黙を強いられていく。それは、見えない“牢獄”に閉じ込められているような感覚かもしれない 。
本作の主人公であるiidabii(イーダビー)氏は、吃音というハンデを抱えながら、宗教2世としての複雑な生い立ちに翻弄されてきた。疑問を持つことすら許されない環境下で、唯一見出した武器が「詩」であったことに、かすかな希望を感じる。彼にとって言葉を紡ぐことは、単なる表現ではなく、毎日死にたいと思っていた自らを再定義し、失われた「個」を取り戻すための生存戦略そのものだ。 「本当のことは、すべて暗闇の中にある」と彼は歌う。私も1年前、<私たちが長年続けてきたのは、見えなかったものに光を当てる作業だ>と『SHIP!』(ひきこもり・生きづらさ・社会課題を考える季刊誌)創刊号の巻頭言に記した。
「これからの運命は変えられる」「声を上げるんだ」
強制され あきらめるよりも自由でありたいと願う彼の魂の叫びは、特定の誰かの物語のことではなく、今という時代を生きる私たちひとり一人に問いかけられているのだと思う。

— 池上正樹(ジャーナリスト)

監督の言葉

監督 松井秀裕

この映画は、最初はテレビ企画として始まりました。取材を続けるなかで、これは映画として残すべき記録なのではないかと思うようになり、映画として向き合うことを決めました。気がつけば、3年という歳月を追うことになっていました。

iidabiiにとっては、ただ撮られ続ける苦しい日々だったかもしれません。それでも撮影を続けさせてもらった以上、その過程を形にする責任があると思ってきました。映画が完成し、一般公開できることになったことで、ようやくiidabii との約束を一つ果たせたような気もしています。

ただ、この映画は約束のためだけに作ったものではありません。宗教2世という問題について、取材を始めた当初は、どう向き合うべきなのか正直迷いもありました。しかしiidabiiの言葉や生き方に触れるなかで、簡単に答えを出せるものではないこと、そして一人の人間としてどう生きようとしているのかを見つめることの方が大切なのではないかと思うようになりました。

記録しながらiidabiiに寄り添うなかで、私自身も多くのことを考えさせられ、撮りながら様々な発見がありました。取材のなかで見たこと、感じたこと、そして撮影を通して気づいたことを、観てくださる皆さんと共有できたらと思い、この映画を制作しました。

この104分に映っているのは、iidabiiのすべてではありません。しかし、この記録に映っているものは、確かに彼が生きていた証の一部だと思っています。この映画が、観る方それぞれが自分の歩いてきた道を静かに振り返る、ひとつのきっかけになればと思っています。

共同監督 津田友美

熱心な信者である母親のもと、「宗教2世」として生まれ育ったiidabiiさん。信仰は当たり前のものとして日常にありましたが、中学生のとき、自らの生き方を選び取る決意を固めます。背中を押したのは、詩を書き、表現することでした。

宗教や家庭という “バリア”の中で表に出にくい、子どもたちの現実。本作の制作を通して、その一端に触れました。振り返れば、同じように親の信仰の中で苦しみながらも、誰にも助けを求められなかった人が身近にいたかもしれません。もし自分だったら?信仰の自由とは何か?子どもは「信仰しない自由」を持てるのか?子育てとは?親子の愛情とは?多くの問いが頭を巡りました。

詩を書き表現することで、過去と向き合い、今を生きる自分を奮い立たせるiidabiiさん。それは想像以上に苦しく、同時に、未来の自分を作り上げるために避けては通れない闘いのようにも感じます。

この映画は、自分の人生を諦めず「生きる意味」を見い出していくiidabiiさんの日々に寄り添った、3年間の記録です。そこから見えてきたのは、宗教2世という問題にとどまらず、生きづらさを抱えるすべての人へと通じるメッセージでした。

この映画が、iidabiiさんの声を少しでも多くの方たちに届け、何かを感じ考えるきっかけになることを願っています。そして今、苦しみの中にいる人たちの現状が少しでも良い方向へと変わるために、私たちに何ができるのか、ともに考える契機となることを願っています。

キャスト

●菊池真理子(漫画家)
●鈴木エイト(ジャーナリスト/作家)
●藤倉善郎(ジャーナリスト)

●Buts(音響エンジニア)
●wam(映像ディレクター)
●マサキオンザマイク(フリースタイルMC)

●秋本弘毅(一般社団法人宗教世支援センター陽だまり理事長)
●藤田庄市(フォトジャーナリスト)

制作

『詩人iidabii ある宗教2世の記録』2025年/日本/104分

SNS:
(X) @iidabii_film
(facebook) facebook.com/iidabiifilm

問い合わせ:iidabii_film@mettle.co.jp

メディア・メトル株式会社 / mettle.co.jp